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面接代行は違法?法的根拠と合法的に利用するための全知識【2026年最新】

面接代行を使いたいけれど、違法にならないか不安」「職業安定法に抵触するケースはどんな場合?」と悩んでいる採用担当者は少なくありません。結論から言えば、面接代行は適切な条件を満たせば違法ではありません。ただし、業務範囲や契約形態によっては職業安定法や労働者派遣法に抵触するリスクがあるため、正しい知識を持ったうえで利用することが不可欠です。

想像してみてください。あなたの会社が面接代行サービスを契約し、順調に採用が進んでいた矢先、労働局から「委託募集の許可を取得していますか?」と問い合わせが入る。社内は騒然となり、採用活動が一時ストップ――。こうした事態を防ぐために必要なのが、法的根拠に基づいた正確な理解です。

本記事では、面接代行の違法性に関する法的根拠を職業安定法第36条・労働者派遣法などの条文に沿って正確に整理し、違法になるケース・ならないケースの境界線を明確にします。合法的に面接代行を導入するための具体的な対策や、信頼できる代行会社の選び方まで取り上げていますので、ぜひ最後までご確認ください。

確認したいポイント 結論 詳細
面接代行は違法か? 適切な運用なら合法 最終的な採用決定権を自社に残せば問題ない
どの法律が関係するか? 職業安定法第36条が中心 委託募集の許可要件と報酬規制を紹介
違法になるケースとは? 採用の最終判断まで委託する場合 無許可の委託募集に該当する恐れあり
許可申請は必要か? 業務範囲によって異なる 書類選考・面接実施のみなら不要な場合が多い
罰則はあるか? 最大で懲役1年または罰金100万円 職業安定法違反の場合の法定刑

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面接代行とは?サービスの基本を理解する

面接代行サービスの定義

面接代行とは、企業の採用面接に関する業務を外部の専門会社に委託するサービスです。採用活動全体を代行する「採用代行(RPO:Recruitment
Process
Outsourcing)」の一部として提供されることが多く、面接の実施だけでなく、評価基準の策定やフィードバック作成まで幅広い業務を含みます。

具体的には、以下のような業務を外部に委託できます。

  • 面接日程の調整・候補者への連絡
  • 一次面接・カジュアル面談の実施
  • 評価基準・質問項目の設計
  • 面接後の評価レポート作成
  • 候補者へのフィードバック伝達

重要なのは、面接代行はあくまで「面接業務の支援」であり、最終的な採用可否の判断は依頼企業が行うという点です。この線引きが、違法か合法かを分ける最大のポイントになります。

面接代行と採用代行(RPO)の違い

面接代行は採用プロセスの一部である「面接」に特化したサービスです。一方、採用代行(RPO)は求人広告の作成、応募者管理、書類選考、面接、内定通知まで採用活動全体をカバーします。

比較項目 面接代行 採用代行(RPO)
対象範囲 面接に関する業務のみ 採用プロセス全体
業務例 面接実施・評価基準策定 求人作成から内定通知まで
導入のしやすさ 比較的導入しやすい 準備期間が必要
費用相場 月額5万~30万円程度 月額10万~100万円以上
法的リスク 業務範囲が限定的で低い 範囲が広く注意が必要

面接代行が注目される背景

面接代行の需要が高まっている背景には、以下の要因があります。

採用活動の早期化・長期化。新卒採用のスケジュールが年々早まり、中途採用は通年化が進んでいます。人事担当者の業務量が増加し、面接対応だけでも大きな負担になっているのが現状です。

人事部門の人手不足。特に中小企業では、採用専任の担当者を置く余裕がないケースが多く、他の業務と兼任している担当者にとって面接は大きな時間的コストとなっています。

面接品質の標準化ニーズ。面接官によって評価基準がばらつくと、採用のミスマッチにつながります。構造化面接のトレーニングを受けた面接代行者に任せることで、評価の均一化が期待できるという点も注目の理由です。

採用手法の多様化。ダイレクトリクルーティング、リファラル採用、SNS採用など採用チャネルが増え、それぞれに対応する面接対応が必要になっています。

面接代行は違法なのか?法的根拠を正確に整理する

結論:条件を満たせば違法ではない

面接代行の利用自体は違法ではありません。ただし、業務の範囲や契約形態によっては、職業安定法が定める「委託募集」に該当し、許可が必要になるケースがあります。無許可で委託募集を行った場合は違法となり、罰則の対象です。

ポイントは「何を委託するか」にあります。面接の実施や評価シートの作成といった事務的・補助的な業務を委託するだけであれば、原則として許可は不要です。一方、労働者の募集行為そのものを委託する場合は、委託募集の許可を取得しなければなりません。

職業安定法第36条「委託募集」の規定

面接代行の違法性を判断する際に最も重要な法律が、職業安定法第36条です。

職業安定法第36条は「委託募集」について定めています。委託募集とは、企業(募集主)が自社の被用者以外の者(募集受託者)に労働者の募集を委託することを指します。

条文の要点を整理すると以下のとおりです。

報酬を支払う委託募集の場合(第36条第1項) –
厚生労働大臣の許可が必要 – 許可なく行った場合は違法

報酬を支払わない委託募集の場合(第36条第2項) –
厚生労働大臣への届出が必要 – 届出なく行った場合は違法

ここでいう「労働者の募集」とは、求職者に対して直接働きかけ、自社への就職を勧誘する行為を指します。単に面接を実施するだけでは「労働者の募集」には該当しないとされています。

つまり、面接代行サービスが「面接の実施・評価のサポート」にとどまっている限り、委託募集には当たらない。ここが合法・違法を分ける分水嶺です。

労働者派遣法との関係

面接代行を利用する際、もう一つ注意すべき法律が労働者派遣法です。

面接代行の担当者が依頼企業のオフィスで業務を行い、依頼企業の指揮命令下で働く場合、実態として「労働者派遣」に該当する可能性があります。労働者派遣事業を行うには厚生労働大臣の許可が必要であり、無許可で派遣を行えば違法です。

面接代行が労働者派遣に該当しないためには、以下の条件を守る必要があります。

  • 代行会社が自社の裁量で業務を遂行すること
  • 依頼企業が代行担当者に直接指揮命令しないこと
  • 業務の進め方や手順は代行会社が決定すること

「業務委託」として適切な形態を維持することが重要です。

職業紹介事業との違い

面接代行と混同されやすいのが「職業紹介事業」です。職業紹介事業とは、求職者と求人企業の間に立って雇用関係の成立を仲介する事業であり、厚生労働大臣の許可が必要になります(職業安定法第30条)。

面接代行は求職者を「紹介」するわけではなく、既に応募してきた候補者の面接を代行するサービスです。そのため、通常は職業紹介事業には該当しません。

ただし、面接代行に加えて候補者のスカウトや推薦まで行う場合は、職業紹介事業の許可が必要になる可能性があるため注意してください。

面接代行が違法になる5つのケース

面接代行が違法となる具体的なケースを整理します。自社が該当しないか確認してください。

ケース1:採用の最終判断を代行会社に委ねている

最も典型的な違法パターンです。面接代行会社が候補者の合否を最終決定し、内定通知まで行っている場合、「委託募集」を超えた違法行為に該当する可能性があります。

採用の最終判断は必ず自社で行うことが大原則です。代行会社には面接の実施と評価レポートの提出までを委託し、合否の決定は自社の責任者が行う体制を構築してください。

ケース2:無許可で労働者の募集行為を委託している

面接代行に加えて、求人広告の出稿やスカウトメールの送信、就職イベントでの勧誘など「労働者の募集行為」まで委託している場合、委託募集の許可が必要です。許可を取得せずにこれらの業務を外部に委託すると、職業安定法第36条違反となります。

ケース3:偽装請負の状態になっている

形式上は業務委託契約を結んでいても、実態として代行担当者が依頼企業の指揮命令下で働いている場合、「偽装請負」として労働者派遣法違反に問われます。

偽装請負と判断される典型的な状況は以下のとおりです。

  • 依頼企業の社員が代行担当者に直接業務指示を出している
  • 代行担当者の勤務時間や休憩時間を依頼企業が管理している
  • 代行担当者が依頼企業の設備・備品を自由に使用している
  • 代行会社の管理者が現場にいない

ケース4:委託募集の報酬認可を受けていない

職業安定法第36条第2項では、委託募集を行う場合の報酬について、あらかじめ厚生労働大臣の認可を受けなければならないと定めています。報酬額は支払われた賃金額の50%以下が原則であり、これを超える場合は特段の事情がない限り認可されません。

委託募集に該当する業務を外注する場合、許可の取得だけでなく報酬の認可も必要です。

ケース5:公正な採用選考の基準に違反している

面接代行会社が、厚生労働省の定める「公正な採用選考」の基準に反する質問を候補者に行った場合、依頼企業にも責任が及ぶ可能性があります。

公正な採用選考で禁止されている質問の例は以下のとおりです。

  • 本籍地・出生地に関する質問
  • 家族の職業・収入に関する質問
  • 思想・信条に関する質問
  • 宗教に関する質問
  • 支持政党に関する質問
  • 社会運動に関する質問

代行会社がこうした不適切な質問を行い、候補者からの訴訟やハラスメント申告につながった場合、依頼企業の法的責任も問われます。

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面接代行が違法にならないための具体的な対策

対策1:業務範囲を明確に契約書に定める

面接代行を合法的に利用するための最も重要な対策は、業務委託契約書に委託する業務の範囲を明確に記載することです。

契約書に含めるべき項目は以下のとおりです。

記載項目 記載例
委託業務の範囲 一次面接の実施、評価レポートの作成
委託しない業務 最終的な合否判断、内定通知、条件交渉
業務の遂行方法 代行会社の裁量で実施(偽装請負防止)
報告・連携の方法 週1回の定例ミーティング、評価レポートの共有
個人情報の取扱い 候補者情報の管理方法、委託終了後の返却・削除
契約期間・解約条件 3か月更新、1か月前通知で解約可能

対策2:採用の最終決定権を社内に確保する

何度も繰り返しますが、採用の合否判断は必ず自社で行う体制を維持してください。面接代行会社には「評価」までを任せ、「決定」は社内で行う。この一線を越えないことが最大のリスク回避策です。

具体的な運用フローの例を示します。

  1. 代行会社が一次面接を実施
  2. 代行会社が評価レポートを依頼企業に提出
  3. 依頼企業の採用責任者が評価レポートを確認
  4. 依頼企業が合否を判断し、次の選考ステップに進めるか決定
  5. 必要に応じて依頼企業が最終面接を実施
  6. 依頼企業が最終的な採用決定を行う

対策3:委託募集の許可が必要か事前に確認する

自社が依頼する業務内容が「委託募集」に該当するかどうか、管轄の労働局に事前に確認することを強く推奨します。

確認の手順は以下のとおりです。

  1. 委託予定の業務内容を一覧にまとめる
  2. 管轄の都道府県労働局の職業安定部に問い合わせる
  3. 業務内容が「労働者の募集」に該当するか確認する
  4. 該当する場合は委託募集許可の申請手続きを行う

労働局への問い合わせは無料で行えます。「うちの場合は許可が必要かどうか」を具体的に確認できるため、最も確実なリスク回避策です。

対策4:代行会社の許認可状況を確認する

面接代行会社を選定する際、その会社が必要な許認可を取得しているか確認してください。

確認すべき許認可は以下のとおりです。

  • 有料職業紹介事業許可(厚生労働大臣許可):候補者の紹介まで行う場合
  • 労働者派遣事業許可(厚生労働大臣許可):派遣形態で面接官を派遣する場合
  • プライバシーマーク・ISMS認証:候補者の個人情報を適切に管理しているかの指標

許可番号は厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で検索・確認できます。

対策5:偽装請負にならない運用体制を構築する

面接代行が偽装請負にならないよう、以下のルールを徹底してください。

  • 代行担当者への業務指示は代行会社の管理者を通じて行う
  • 代行担当者の勤務時間や休憩を依頼企業が直接管理しない
  • 面接の質問内容や評価基準は事前にすり合わせるが、面接中の進め方は代行担当者の裁量に任せる
  • 代行担当者が使用するPCや備品は代行会社が用意する(オンライン面接の場合)

委託募集許可の申請方法と手順

面接代行の業務範囲が委託募集に該当する場合、許可の取得が必要です。申請の流れを整理します。

申請先

  • 募集地域が1つの都道府県内:都道府県労働局長に許可申請
  • 募集地域が2つ以上の都道府県にまたがる:厚生労働大臣に許可申請

必要書類

  1. 委託募集許可申請書
  2. 募集内容が記載された書面(労働条件等)
  3. 委託契約書の写し
  4. 募集主および募集受託者の法令違反歴に関する申告書
  5. 報酬の認可申請書(報酬を支払う場合)

許可基準

以下の基準を満たす必要があります。

  • 募集主・募集受託者ともに労働関係法令の重大な違反がないこと
  • 募集期間が1年を超えないこと
  • 報酬額が支払われた賃金額の50%を超えないこと(原則)
  • 労働条件の明示が適切に行われること

申請から許可までの期間

申請から許可が下りるまで、通常2週間~1か月程度を要します。面接代行の開始時期から逆算して、余裕を持って申請してください。

面接代行のメリットとデメリット

法的な問題をクリアしたうえで、面接代行の導入メリットとデメリットを正しく理解しましょう。

面接代行の5つのメリット

メリット1:採用担当者の業務負担を大幅に削減できる

一次面接や書類選考を外部に任せることで、採用担当者はコア業務(採用戦略の立案、最終面接、入社後のフォロー)に集中できます。特に採用繁忙期の負担軽減効果は大きく、1人あたり月20~30時間の工数削減が見込めるケースもあります。

メリット2:面接品質を標準化できる

面接代行会社のプロフェッショナルは、構造化面接やコンピテンシー面接のトレーニングを受けています。面接官ごとの評価基準のばらつきを抑え、公平で一貫性のある選考を実現できる点が強みです。

メリット3:採用のリードタイムを短縮できる

面接スケジュールの調整や候補者対応を代行会社が迅速に処理するため、選考プロセス全体のスピードが上がります。優秀な候補者の離脱防止にもつながる効果があります。

メリット4:採用データの可視化が進む

代行会社は面接の評価を定量的にレポート化します。どの採用チャネルから質の高い候補者が来ているか、面接通過率はどの程度かといったデータが蓄積され、採用活動の改善に活用可能です。

メリット5:採用基準の統一が図れる

複数拠点で採用活動を行っている企業では、拠点ごとに面接の質がばらつきやすくなります。面接代行を活用すれば、全拠点で統一された基準での選考を実現できます。

面接代行の4つのデメリット

デメリット1:自社の魅力が候補者に伝わりにくい

面接は企業と候補者の相互理解の場でもあります。外部の面接官が自社の文化や魅力を十分に伝えられない場合、候補者の志望度が下がるリスクは否定できません。

対策:代行会社への事前の情報共有を徹底する。企業の理念、カルチャー、働く環境について詳細な資料を提供し、定期的な擦り合わせの場を設けてください。

デメリット2:候補者との関係構築が難しくなる

面接代行を利用すると、候補者と社内メンバーの接点が減ります。入社後の早期離職リスクが高まる可能性がある点は注意が必要です。

対策:最終面接は必ず社内メンバーが実施する。また、内定後の面談やオファー面談では現場の責任者が直接対応してください。

デメリット3:採用ノウハウが社内に蓄積されにくい

面接業務を外部に任せ続けると、社内に面接スキルやノウハウが蓄積されません。代行会社への依存度が高まると、自社での採用活動が困難になるリスクがあります。

対策:代行会社にノウハウの共有を依頼し、定期的に社内の面接官トレーニングを実施する。段階的に社内移行する計画を立てておくことが重要です。

デメリット4:コストが発生する

面接代行の費用は月額5万~30万円程度が相場です。面接の回数や対応する職種の数によって金額は変動します。自社で面接官を育成するコストと比較して判断してください。

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面接代行会社を選ぶ際の7つのチェックポイント

法的リスクを回避し、質の高い面接代行を受けるために、代行会社選定時にチェックすべきポイントを整理します。

チェック1:必要な許認可を取得しているか

前述のとおり、有料職業紹介事業許可や労働者派遣事業許可を取得しているか確認してください。許可番号は厚生労働省のサイトで照合できます。

チェック2:同業種・同職種での支援実績があるか

自社と同じ業界や職種での面接代行実績がある会社を選びましょう。業界特有の人材要件や面接の勘所を理解している代行会社でなければ、ミスマッチのリスクが高まります。

チェック3:業務範囲が自社の課題に合っているか

面接の実施だけを任せたいのか、評価基準の設計から依頼したいのか、自社の課題に合った業務範囲を提供できる会社を選んでください。

チェック4:コミュニケーション体制が整っているか

面接代行では、依頼企業と代行会社の綿密な連携が不可欠です。定例ミーティングの頻度、レポートの提出タイミング、緊急時の連絡体制などを事前に確認しましょう。

チェック5:個人情報の管理体制が万全か

候補者の個人情報を取り扱うため、プライバシーマークやISMS認証の取得、情報セキュリティポリシーの整備状況を確認してください。

チェック6:柔軟なカスタマイズに対応できるか

自社の面接フローや評価基準に合わせたカスタマイズが可能か、テンプレート的なサービスしか提供できないかを見極めることが大切です。

チェック7:契約条件が適正か

契約期間の縛り、中途解約の条件、成果保証の有無などを確認します。短期間から試せるトライアルプランがある会社はリスクを抑えて導入できます。

面接代行の費用相場と料金体系

料金体系の3つのパターン

面接代行の料金体系は、主に以下の3パターンに分かれます。

料金体系 概要 費用相場 向いている企業
月額固定型 毎月一定額を支払う 月額5万~30万円 採用活動が通年で安定している企業
従量課金型 面接1回あたりの単価 1回あたり1万~5万円 面接件数が月によって変動する企業
成功報酬型 採用決定時に報酬を支払う 年収の10~20% 採用リスクを抑えたい企業

費用を左右する要因

面接代行の費用は以下の要因によって変動します。

  • 対応する面接の種類:一次面接のみか、二次・最終面接も含むか
  • 面接の形式:対面かオンラインか(対面の場合は交通費が加算される場合あり)
  • 面接の頻度:月あたりの面接回数
  • 職種の専門性:エンジニアなど専門職の面接は単価が高くなる傾向
  • 追加業務の有無:評価基準の設計、面接官トレーニングなど

面接代行を導入する際の流れ

ステップ1:自社の課題と目的を明確にする

面接代行を導入する理由を整理します。「人手が足りない」「面接品質を上げたい」「採用スピードを早めたい」など、目的によって適切なサービスの選び方が変わります。

ステップ2:複数の代行会社に見積もりを依頼する

最低3社以上に見積もりを取り、サービス内容・費用・実績を比較してください。

ステップ3:業務範囲と契約条件を確認・交渉する

委託する業務の範囲を明確にし、契約書に落とし込みます。法的リスクを回避するための条項(最終判断は自社で行う旨など)も忘れずに盛り込んでください。

ステップ4:自社の情報を代行会社に共有する

企業理念、事業内容、求める人物像、評価基準、面接の質問例などを代行会社に詳しく伝えます。共有が不十分だと、面接の質が落ちる原因になります。

ステップ5:トライアル期間で効果を検証する

可能であれば1~3か月のトライアル期間を設け、面接の品質やコミュニケーションの円滑さを検証します。問題があれば運用方法を修正し、本格導入に進んでください。

ステップ6:定期的に効果測定と改善を行う

導入後も定期的に効果を測定し、必要に応じて改善を行います。面接通過率、候補者の満足度、採用後の定着率などをKPIとして設定することが重要です。

企業の採用担当者が知っておくべき関連法令まとめ

面接代行に関わる法律を一覧で整理します。

法律名 関連条文 面接代行との関係
職業安定法 第30条 職業紹介事業の許可(候補者の紹介を含む場合)
職業安定法 第36条 委託募集の許可(労働者の募集を委託する場合)
職業安定法 第63条・第65条 無許可での職業紹介・委託募集に対する罰則
労働者派遣法 第5条 派遣事業の許可(派遣形態の場合)
個人情報保護法 第23条 候補者の個人情報の第三者提供
労働基準法 第15条 労働条件の明示義務

罰則の内容

職業安定法に違反した場合の罰則は以下のとおりです。

  • 無許可で委託募集を行った場合:1年以下の懲役または100万円以下の罰金(職業安定法第64条)
  • 虚偽の条件で労働者を募集した場合:6か月以下の懲役または30万円以下の罰金(職業安定法第65条)

法人の場合は両罰規定が適用され、行為者だけでなく法人に対しても罰金刑が科される可能性があります。

自社で対応するか外部に委託するかの判断基準

面接代行が自社に適しているかどうか、以下の判断基準で検討してください。

面接代行が向いている企業

  • 採用担当者が1~2名で手が回らない中小企業
  • 採用活動が繁忙期に集中する企業
  • 複数拠点で同時に採用活動を行っている企業
  • 面接官の評価基準にばらつきがある企業
  • 採用のリードタイムが長く、候補者離脱が多い企業

自社対応のほうが向いている企業

  • 企業カルチャーのフィットを最重視する企業
  • 少数精鋭で1名ずつ慎重に採用したい企業
  • すでに面接スキルの高い社内人材がいる企業
  • 機密性の高いポジションの採用

面接代行にまつわるよくある質問(FAQ)

Q1.
面接代行は法律上、違法ですか?

面接代行の利用自体は違法ではありません。ただし、委託する業務範囲が「委託募集」に該当する場合は、職業安定法第36条に基づく許可が必要です。面接の実施や評価レポートの作成といった事務的業務のみの委託であれば、原則として許可は不要となります。

Q2.
面接代行で最終的な合否判断を任せてもよいですか?

合否の最終判断を代行会社に任せることは避けてください。採用の最終決定権を外部に委ねると、委託募集の範囲を超え、違法行為に該当する可能性があります。代行会社には「評価」まで、「決定」は自社で行うのが鉄則です。

Q3.
面接代行を利用する場合、候補者に事前に伝える必要がありますか?

法律上の義務はありませんが、面接官が社外の人間であることを候補者に事前に伝えることが望ましいとされています。候補者の信頼感を損なわないためにも、「採用業務の一部を専門会社に委託している」旨を説明することをおすすめします。

Q4.
面接代行の費用相場はどのくらいですか?

月額固定型で5万~30万円、従量課金型で面接1回あたり1万~5万円が一般的な相場です。対応する面接の種類、頻度、職種の専門性によって費用は変動します。

Q5.
面接代行と採用代行(RPO)の違いは何ですか?

面接代行は面接に関する業務に特化したサービスです。一方、採用代行(RPO)は求人広告の作成から内定通知まで採用プロセス全体をカバーします。面接代行はRPOの一部として提供されることもあります。

Q6.
委託募集の許可申請にはどのくらい時間がかかりますか?

申請から許可が下りるまで通常2週間~1か月程度です。管轄の労働局に事前に相談し、必要書類を揃えておくことでスムーズに進められます。

Q7.
面接代行を利用すると、自社の採用力が低下しませんか?

外部委託を続けると、社内に面接ノウハウが蓄積されにくくなるリスクはあります。対策として、代行会社からの定期的なノウハウ共有、社内面接官のトレーニング、段階的な内製化計画の策定が有効です。

Q8.
新卒採用と中途採用で面接代行の活用方法は異なりますか?

異なります。新卒採用では応募者数が多いため一次面接の代行が効果的です。中途採用ではスキルマッチの精度が重要になるため、職種ごとの専門面接官を配置できる代行会社を選ぶとよいでしょう。

Q9.
面接代行で個人情報はどのように管理されますか?

信頼できる代行会社は、プライバシーマークやISMS認証を取得し、個人情報保護方針を定めています。契約時に個人情報の取扱いに関する覚書を交わし、委託終了後のデータ削除・返却についても明確に取り決めてください。

まとめ:面接代行は「正しく使えば」違法ではない

本記事のポイントを整理します。

  • 面接代行は適切に運用すれば違法ではない。法的リスクの鍵は「何を委託するか」にある
  • 職業安定法第36条の「委託募集」が最も重要な法的根拠。労働者の募集行為を委託する場合は許可が必要
  • 採用の最終判断は必ず自社で行う。代行会社に合否決定を委ねると違法リスクが生じる
  • 偽装請負にならないよう、業務委託の形態を維持する
  • 契約書で業務範囲を明確にすることが最も効果的なリスク回避策
  • 不安がある場合は管轄の労働局に事前確認するのが最も確実
  • 代行会社選びでは許認可の取得状況同業種での実績個人情報管理体制を重点的にチェックする

面接代行を正しく活用すれば、採用担当者の業務負担を軽減しながら、面接品質の向上と採用スピードの改善を同時に実現できます。法的リスクを正しく理解したうえで、自社に最適な面接代行の活用方法を見つけてください。

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本記事の情報は2026年3月時点のものです。最新の法令・制度情報は厚生労働省の公式サイトおよび管轄の労働局にてご確認ください。

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